こんにちは。
福岡市早良区有田・次郎丸エリアにある「次郎丸デンタルクリニック」院長の木村健吾です。
親知らずのご相談は、毎日のように寄せられます。
「他院で抜いたほうがいいと言われたけど、本当に必要?」
「腫れてきたけど、しばらく放っておいても大丈夫?」
「抜くときや抜いたあとの痛みが不安」
こうした気持ちは、とても自然なことです。
当院では、インプラントやセラミック治療、ホワイトニング、歯周病治療、根管治療など幅広く行っていますが、
親知らずに関しては診断から処置まで一貫して対応できる体制を整えています。
この記事では、診療室でよくあるやり取りを交えながら、親知らずに関する知識や判断のポイントをできる限り分かりやすくお伝えします。
親知らずで悩む方に共通すること
親知らずの悩みは十人十色ですが、診療していてよく耳にするのは次のようなものです。
- 奥歯の奥がズキズキして噛みにくい
- 歯ぐきが腫れて熱をもった感じがする
- 親知らずのせいで、その手前の歯が虫歯になった
- 食べかすが詰まって口臭が気になる
- インプラントやセラミックの治療を予定しているが邪魔になりそう
- 抜歯は怖いし痛そうで気が重い
背景を探ると、歯の生える向きや顎の骨の大きさ、日頃の清掃状況などが関係していることが多いです。
親知らずはどんな歯?
親知らずは「第三大臼歯」と呼ばれ、上下左右の一番奥にあります。
10代後半から20代にかけて生えてくることが多いですが、人によっては生えてこない場合もあります。
生え方のパターンにはいくつかあります。
- まっすぐ生えているタイプ:噛み合わせに参加しており、磨きやすい
- 半分だけ出ているタイプ(半埋伏):歯ぐきとの境目に汚れが溜まりやすい
- 横向きに埋まっているタイプ(水平埋伏):完全に骨の中にあるか、一部だけ頭を出している
- 逆向きに生えているタイプ:珍しいが処置が難しい
特に半埋伏や水平埋伏は磨き残しが多くなり、智歯周囲炎や虫歯の原因になることがあります。
抜くべきか残すべきかの判断
抜歯を勧める場合
- 繰り返し腫れや痛みを起こす
- 手前の歯が虫歯や歯周病になっている
- 矯正やインプラント治療の妨げになる
- 頬や舌を傷つけている
残して様子を見る場合
- まっすぐ生えていて磨きやすい
- 噛み合わせに役立っている
- 炎症や虫歯がない
- 将来の移植用として有用な場合
診断にはレントゲンやCTが不可欠です。特に下の親知らずは神経に近いことがあり、安全に抜くためには立体的な位置関係を把握する必要があります。
当院での親知らず診療の特徴
1. 十分な診療時間の確保
初診から処置まで一人ひとりに時間を取り、状態や選択肢をしっかり説明します。
急がされる感覚がないので、不安や疑問をその場で解消できます。
2. CTによる安全性の向上
平面のレントゲンでは見えない部分も、CTなら詳細に確認できます。
神経や血管の位置を把握することで、リスクを最小限に抑えます。
3. 痛みに配慮した麻酔
表面麻酔で針のチクッとした刺激を減らし、浸潤麻酔もゆっくり行います。
処置中の痛みはほとんど感じないとおっしゃる方が多いです。
4. 幅広い治療対応
必要に応じて、根管治療や歯周病治療、インプラントなども院内で完結。
親知らず抜歯後の補綴や審美治療までスムーズにつなげられます。
抜歯の一般的な流れ
- 初診・相談症状や不安を伺い、お口の状態を診察します。必要に応じてCT撮影を行います。
- 診断・説明抜歯の必要性、方法、リスク、費用について分かりやすく説明します。
- 麻酔表面麻酔と局所麻酔で処置中の痛みを抑えます。
- 抜歯処置歯ぐきの切開や骨の削除、歯の分割など、状況に応じて行います。
- 止血・縫合必要に応じて縫合し、止血を確認します。
- アフターケア腫れや痛みへの対応、食事や生活上の注意点をお伝えします。
よくある質問
Q. 抜歯後はどのくらい腫れますか?
A. 個人差がありますが、2〜3日でピークを迎え、1週間ほどで落ち着きます。
Q. 仕事は休んだほうがいいですか?
A. 下顎の難抜歯では腫れやすいため、2〜3日は軽い予定にするのが安心です。
Q. 全部一度に抜けますか?
A. 通常は片側ずつ行います。安全性と回復期間を考慮します。
受診を検討している方へ
親知らずは「とりあえず様子を見る」で済む場合もあれば、「早めに抜くべき」場合もあります。
判断を誤ると、虫歯や歯周病が進行して手前の歯まで失ってしまうこともあります。
気になる方は、痛みや腫れが出る前にぜひご相談ください。
ご予約はお電話またはWEBからであれば24時間受け付けていますのでご利用ください。
